SEO対策キーワードを選定するためのポイント・見つけ方
SEO対策では対策キーワードの選定は非常に重要です。
選んだキーワードがユーザーニーズ(検索意図:インテント)とマッチしていなければ、せっかく時間をかけて検索順位を上げて流入を増やしてもコンバージョンに結びつかない、という残念な結果になりかねません。
ここでは、対策キーワードを選ぶ際の考え方と、高いポテンシャルのある見落としているキーワードを見つける方法を解説します。
SEO対策キーワードは、1ページに対して1キーワード・1テーマが基本
欲張って、1ページに対してあれもこれもと、カテゴリやテーマの異なるキーワードで検索上位を狙おうとすると、結果的にどのワードに対しても評価が得られず上位表示が難しくなるという本末転倒なことになってしまいます。
キーワード選定は、単ワード、掛け合わせの複合ワードに限らず、シンプルに1キーワード・1テーマで攻めるようにし、基本となるコンテンツのテーマがブレないようしましょう。
2.ターゲットキーワードの選定方法
キーワードの選定は、顧客となるユーザーがコンテンツを探すときにどのような言葉や単語を入力して検索するか?という観点でを選ぶことが大前提ですが、ユーザーのウェブサイトへの接触タイミングは一つとは限りません。
ユーザーがどのような思考のタイミングで検索行動を起こすのかを一度しっかり落とし込み、行動タイミングに沿ったキーワード候補を選ぶようにしましょう。
例えばGyro-nはマーケティングツールを提供している事業のため、以下のようにペルソナを設定して簡単なカスタマージャーニーマップに近いものを想定し、検索行動の動きのポイントを落とし込みます。
検索行動の動きの例
- 問題発見につながるキーワード
- 原因究明につながるキーワード
- 改善策につながるキーワード
- ツール認知につながるキーワード
- 導入比較につながるキーワード
簡単な情報収集プロセスの例ですが、問題、原因究明、改善策、ツールの認知から導入までのユーザーとウェブサイトの接点を細かく洗い出し、ペルソナの意識や行動から想定されるキーワードとコンテンツをマッチさせていくことで、より見込みの高いユーザーをサイトへ流入させることにつながります。
きめ細かく購買行動を落とし込むためにはこのカスタマージャーニーマップをしっかり作成し、キーワードを見つけていくことでターゲットキーワードが鮮明になります。
これらのキーワードは比較的モチベーションの高いユーザーを引き込むためコンバージョンにもつながります。
3.関連キーワードを探せる便利ツール
キーワードは自社ユーザーを想定して選定していくことが重要ですが、その他にも検索エンジンのサジェストキーワードなどからも幅広いキーワードを見つけることができます。 キーワード選定に役立つツール(無料)をご紹介します。
Googleサジェストキーワード一括DLツール
Googleサジェストキーワード一括DLツールは、キーワードを入力すると、Google検索でサジェストされる候補キーワードすべて出力することができます。
キーワード + (頭文字:あ〜ろ、a〜z、0〜1)が順番に表示され、全てCSVでダウンロードも可能です。
この中から、自社コンテンツに関連しそうなものをピックアップできます。
関連キーワード取得ツール(仮名・β版)
関連キーワード取得ツール(仮名・β版)は、Googleサジェスト、教えて!goo、Yahoo!知恵袋から関連キーワードを一括取得します。このツールは、特にYahoo!知恵袋からのデータを抽出できるため、検索意図や検索ニーズの深堀りをすることができる便利なツールです。
キーワードアドバイスツール(Yahoo!JAPAN広告)
キーワードアドバイスツールはYahoo!JAPAN広告の運用ツールの一つの機能です。
Yahoo!JAPANビジネスIDが必要ですが、無料でも利用できます。(法人、もしくは個人事業主で登録可)
あくまでもYahooのリスティング広告出稿のためのサポートツールですが、関連キーワードも幅広く取得できます。
4.キーワードの検索ボリュームを確認する
洗い出したキーワードの検索ボリュームを確認し、どれくらい検索されている人気ワードなのかを確認します。
当たり前ですが、検索ボリュームがあまりにも少ないとそもそもユーザーの流入は見込ません。
反対に、大きすぎると競合サイトが多く存在することになるため、上位表示の難易度が上がります。
あくまでもバランスが大切ですが、
キーワードは、検索ボリュームがほどほどにあり、競合サイトが少ないものが一番の狙い目といえるでしょう。
検索ボリュームの確認は、Googleが提供しているキーワードプランナーで行います。
キーワードは、そのボリュームや競合性を判断するために、ビッグワード、ミドルワード、テールワード(ロングテールキーワード)などの名称で分類されます。
これらは便宜上一般に使われている言葉であり、定義されたものではありませんが、おおよその範囲は以下のように捉えておけばいいでしょう。
種類 | 月間検索ボリューム | 競合性 |
---|---|---|
ビッグワード | 1万回、それ以上 | 強 |
ミドルワード | 1000〜1万回程度 | 中 |
テールワード | 1000回以下 | 低~中 |
※キーワードプランナーは、本来リスティング広告を出稿するためのサポートツールです。
SEO対策のキーワード調査として利用する場合は、あくまでも一つの判断指標とお考えください。
※検索ボリュームが1万回に達していなくても、競合性が高いもの、または入札単価が高いキーワードはビッグワードと捉える場合もあります。
また、一般的にビッグワードは単体ワードが多いですが、ビッグワードをさらに2種類以上のキーワードを掛け合わせて細分化することで、狙いやすいミドルワード、テールワードになります。
キーワードを程よく細分化してユーザーの目的が明確なロングテールキーワードにすると、コンテンツとユーザーのマッチ度も高く、コンバージョンに繋がりやすいものになります。
5.キーワードの検索クエリタイプを理解する
キーワードを選定する上で、検索クエリのタイプを理解しておく必要があります。
検索クエリには大きく3種類があります。
4-1.Doクエリ(取引型)
ユーザーが何らかのアクション(商品購入、資料請求、会員登録、ダウンロード等)をするために利用するキーワードです。
直接コンバージョンに繋がりやすいキーワード群と言えます。
トランザクショナルクエリ(取引型)とも呼ばれます。
4-2.Knowクエリ(情報収集型)
ユーザーが何らの問題に対して、知識や方法、ノウハウなど情報を集めるために利用するキーワードです。
例えば、レシピ、価格、スペック、言葉の意味など。
インフォメーショナルクエリ(情報型)とも呼ばれます。
コンテンツSEO、コンテンツマーケティングで重要視される部類です。
4-3.Goクエリ(案内型)
ユーザーが特定のブランドやウェブサイトを見つけるために利用するキーワードです。
例えば、楽天、Amazon、Yahoo、Facebookなど。
ナビゲーショナルクエリ(案内型)とも呼ばれます。
検索エンジンはキーワードの意図に対してクエリタイプに合った検索結果ページを表示しようとします。
検索エンジンが検索結果に表示している上位ページはどのクエリタイプが多いのかを確認し、タイプに沿ったコンテンツにしていくことで上位表示に繋がりやすくなります。
もちろんクエリタイプに当てはまらない場合や、どちらとも捉えられるキーワードも存在します。
その場合には、複数のクエリタイプの検索結果を表示することもあります。
QDD(Query Deserves Diversity)アルゴリズムと呼ばれます。
6.キーワード選定、見直しのポイント
- ユーザーがどのような意図・目的を持ち、どういったタイミングで検索されるワードなのか?
- 検索ボリュームは少なすぎないか?
- キーワードをさらに細分化できないか?
- 自社コンテンツは検索エンジンが多く表示しているクエリタイプとマッチしているのか?
ユーザーニーズと検索エンジンの特性を良く理解し、キーワードの選定・見直しを行うことが大切です。
7.流入ポテンシャルの高いキーワードを見つけるには?
流入頻度が高く見込めるキーワードを見落としていないか定期的に見直してください。
見直すには「Google Search Console」の「検索パフォーマンス」から抽出します。
表示回数の多いキーワードでクリック数(流入)の少ないキーワードを探す
表示回数が多いということは、それだけ検索されている、ニーズの高いワードだということです。
しかし、クリック数が少ない場合は、以下の要因が考えられます。
検索順位が低いことが原因
キーワードと対象となるコンテンツがマッチしていないために検索順位が伸びず、サイト流入へ結びつけられていないことが考えられます。
T&D(タイトル&ディスクリプション)に魅力がないことが原因
比較的上位にランキングしているものの、他と比べてCTR(クリック率)が低い場合は、検索結果ページ(SERPs)上でのタイトルや説明文が劣っている可能性があります。
表示回数が多くてクリック数の少ないキーワードは、ユーザーニーズが高いのにもかかわらず対策ができていないキーワードの候補です。
それらのキーワード群の中から、自社コンテンツのニーズにあった表示回数の多いキーワードを選び、しっかりとSEO対策をしていく必要があります。